行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

きょう終戦の日

一冊の本と一本の映画を改めて紹介します。 miyashinkun.hatenablog.com miyashinkun.hatenablog.com 隣国では解放記念日であることにもまた眼を向けたいと思います。去年大ヒットした映画にもそんなシーンが↓ miyashinkun.hatenablog.com

「お言葉」一年

↑けさ日経。とても貴重な問題提起と思います。井上亮編集委員はこういう方面に専門性が高いジャーナリストのもよう。 井上氏が手掛けた好著↓ miyashinkun.hatenablog.com

ボルト自伝

今世界陸上がラストラン、ウサイン・ボルトの自伝。2015年発行(原著2013年)。 綴られた等身大の彼は、表紙写真から受ける印象通り・・・快男児! そしてプレッシャーにも苦しんできた。何度も何度も。

「広島」「長崎」風化?!

一昨年の世論調査↓。一昨日の「ニュースウオッチ9」でも触れられていました。 www.nhk.or.jp たとえば↓、もっと読まれてほしい。 miyashinkun.hatenablog.com miyashinkun.hatenablog.com

阿久悠が50年間の100曲を

一世を風靡した作詞家が「心にのこる歌、記憶にのこる歌を、幼時からひっぱり出して来て百編のエッセーを書いた」(著者あとがき)。まさに「五十年間の日本と、五十年間の『私』という人間の年史」(著者あとがき)たりえている一冊。1999年発行。 1940年か…

「失敗国家」のありのまま

高野秀行『謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家ブントランドと戦国南部ソマリア』本の雑誌社、2013年発行。2013年講談社ノンフィクション賞。 無政府状態と言われているアフリカ東部の「ソマリア」。 混乱の極みで政府が機能しないという意味での「無政…

『世界がもし100人の村だったら』

2001年 マガジンハウス発行 9.11のあと読み継がれましたね。「すべてのエネルギーのうち 20人が80%を使い 80人が20%を分けあっています」「20人は栄養がじゅうぶんでなく 1人は死にそうなほどです でも15人は太り過ぎです」「17人は、きれいで安全な水を飲…

ハルキ小説と動物モノ

はや今年も半ばを過ぎ、今年これまで読んだ本の中で5冊を選んでみました。 やっぱりサスガ!の村上春樹、 そして動物がテーマをいっぱい読んだなあ。 miyashinkun.hatenablog.com miyashinkun.hatenablog.com miyashinkun.hatenablog.com miyashinkun.hatena…

『劇場』<『火花』

又吉直樹の第二作『劇場』を読みましたが私は断然、第一作『火花』のほうがよかった。 同じロクデナシでも『劇場』の「永田」より『火花』の「神谷」に好感が持て、恋愛も「永田」と「沙希」のそれより「神谷」と「真樹」のそれが素敵に思えました。(「永田…

村上春樹『騎士団長殺し』読み進み中

村上春樹!新作!!だけにメディアでさまざま内容紹介されていますがゼヒ予備知識なしで読んでほしい(ほどの読み応え!!!)と思います。 なので、前後関係はモチロン伏せて 短い文章だけ引用→「彼は穏やかな声で言った。まるで頭の良い大型犬に簡単な動詞…

懐かしい!『泣いた赤鬼』(浜田廣介著)

あらためて青鬼の深慮にジーンとくるね。 先日、色彩の専門家から話を聞く機会があり「この物語の赤鬼は赤でなければ、青鬼は青でなければならなかった」「色イメージとして、赤は情熱、青は冷静だから」と。絵本でなくても(文字だけでも) 「赤」と「青」…

究極のオススメ本!?

ゴッチャゴチャになっていた本棚を整理したら2冊あった本(『こころ』は3冊^^;)

アイリッシュ『幻の女』書き出しの原文は

ミステリーにおける金字塔の一つ、ウィリアム・アイリッシュ著『幻の女』の あまりにも有名な書き出し(稲葉明雄訳)。 「夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。」 原文と照らし合わせてみようと思い立ってからン十年^^; やっ…

真山仁『そして、星の輝く夜がくる』

3.11をテーマやモチーフにした小説をいくつか読んだ中で(いとうせいこう『想像ラジオ』とともに)印象深い一冊。2014年 講談社。著者を知らしめている(らしい)経済小説ではない。 阪神大震災の被災者でもある教師が3・11被災地の小学校に赴任してのあれこ…

『巨人の星』研究書?

・実のところ一徹はちゃぶ台をひっくりかえしたことはない・オズマ カタカナ言葉の謎・タイガース村山監督はなぜ実物とゼンゼン似ていないのか マジメ路線に「転向」する前の堀井憲一郎氏が『巨人の星』のディープなディテールをスルドク考察。(このマンガ…

珠玉の♪

「珠玉の」という称賛は短編にこそ似合う。珠玉の長編、とはあんまり言わないよね。 熟練の小説家二人による、まさに珠玉の短編集。井上荒野は昨年、小川洋子は今年発行の新刊。どちらも10編を収める。

公開中映画「メッセージ」の原作

表題作が、話題になっている映画の原作です。 地球に訪れた異星人が使う言語は、私たちとはまるっきり体系も次元も異なるモノだった。その意思疎通に取り組む女性研究者。ときおり挟まる、彼女と娘との親子の会話は共通言語にかかわらず(字面上は理解し合っ…

眞並恭介『すべての猫はセラピスト』

病人や障害者や認知症者へのセラピー動物に 「忠実」を特性とする犬が適しているのは不変だが「気まぐれ」な特性を生かした猫も活躍中と。 今年2月刊行。表紙はセラピーキャットのヒメ。 miyashinkun.hatenablog.com

松沢哲郎『想像するちから チンパンジーが教えてくれた人間の心』

おもしろすぎてワクワクしながら200ページ一気に読み切った。しかつめらしい四字熟語を使うなら、知的興奮、を覚えまくった。岩波書店、2011年発行。著者は、チンパンジーのアイとアユムの研究で知られる。 全遺伝情報の98・8%が人間と一致するヒト科チンパン…

大宅壮一メモリアルノンフィクション大賞発表

森健氏の受賞作 、ホントに好著と思います。 www.bunshun.co.jp miyashinkun.hatenablog.com

『マチネの終わりに』

ありがとうございます。「マチネの終わりに」公式アカウントがツイートしてくれていた↓ことに今日気づきました。 Twitter miyashinkun.hatenablog.com

新宿中村屋つながり

『日本最初の盲導犬』と ノンフィクションの大秀作『中村屋のボーズ』(白水社 2005年発行)とに「つながり」が!♪『中村屋の〜』は20世紀前半インド独立運動の主導者R・B・ボーズ(表紙写真)の評伝ですが、彼を日本で匿ったのが 新宿中村屋の初代社長。そ…

日本初の盲導犬

1939年。日本最初の盲導犬は 失明した傷痍軍人に仕えた。と言うより、その時代は傷痍軍人用だけだった。 葉上太郎『日本最初の盲導犬』(文藝春秋、2009年)は、戦中戦後10年ほどの間の盲導犬たちをめぐるノンフィクション。その名は、ボド(表紙写真)、リ…

西村賢太、新作!

『芝公園六角堂跡』。先月発刊、西村賢太の新作短編集です。 氏の本にしては珍しく一か月ほども図書館予約待ち。氏はエッセイで 図書館利用の読者に罵詈雑言を浴びせているにかかわらず、全作読んでいる私は一冊も買っていません。それこそ氏のファンらしい …

主語は「わたしたち」

ジュリー・オオツカ『屋根裏の仏さま』。2016年発行(原著は2011年)。 米国に移民した男性の元へ「見合い写真」だけを頼りに日本から嫁いで行った20世紀初頭から 1941年12月「真珠湾攻撃」後までの、「わたしたち」の苦難の日々が綴られた中編小説です。「…

須田セツ子著『私がしたことは殺人ですか?』

映画「終の信託」が材を取った 川崎協同病院事件。重症喘息患者の死をめぐり「安楽死とは 尊厳死とは」の議論、「美人医ウンヌン」の興味本位な報道、で覚えておられる方も少なからず、と思います。著者は殺人罪の有罪判決を受けた(懲役1年6月 執行猶予3年 …

ワンコ本 私的No. 1

著者の飼い犬をめぐるエッセイ『犬心』(文藝春秋社、2013年)。主役はシェパード犬のタケ、準主役が著者およびパピヨン犬のニコとルイ、脇役が著者の家族とその他動物たち。 犬と暮らす素晴らしさと大変さが機微に至るまで描かれている。現代詩の世界で知ら…

伊藤比呂美『ラニーニャ』

著者は現代詩の世界で知られる詩人。本書では、1998年から2001年までに発表された小説3編が収められています。 表紙は、メキシコとの国境付近にあるアメリカ 道路標識のイメージ。ネットでちょいと調べてみたら 似た実物は確かにあるようだ(今現在もあるか…

有吉佐和子『和宮様御留』

長年気になっていて やっと読んだシリーズ^^;長年期待していた通り 重厚な小説だったが 長年想像していた中身とはゼンゼン違った!?!幕末期公武合体のために「降嫁」した皇女和宮の 話ではなく(あらためてタイトルを見ると、和宮は「御留」とちゃんと書い…

眞並恭介『牛と土』 ※2015年講談社ノンフィクション賞

「帰還困難区域」「居住制限区域」の畜産家たち(と牛たち=中表紙もその一頭)の2011年311から2014年までを追ったルポルタージュ。苦難 という言葉では軽すぎる日々。 読みながら・・・「それでも原発推進」の向きがしばしば発する「あの事故で直接死んだ人…

月が二つと言えば・・・

きのうNASA発表「地球に似た惑星」の想像図に「月」が二つ。「1Q84」で天吾が見上げた夜空もこんなだった?!(画像はけさ日経2面) miyashinkun.hatenablog.com

村上春樹 新作!

村上春樹さんの「騎士団長殺し」発売前に重版 : カルチャー : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 何年か前に読んだ 村上春樹『1Q84』。本筋にも本質にも全然関係ありませんが「BOOK3」58ページの、(たとえば『食べたいものを食べたいだけ食べて痩せる』なるタイト…

井上荒野『綴られる愛人』

文通仲介サービス「綴り人の会」。便箋に手書き、が決まりである。 入会した「凛子28歳」と「クモオ35歳」が文通を始める。二人とも名前年齢を含めてほぼ100%ウソを書いたが、そこに込めた思いはほぼ100%真情だった。小さな「ほぼ」から大きな「裂け目」が…

『象にささやく男』

おもしろかった!最近読んだ本(あらゆるジャンルを通して)の中で最高の読み応えでした。 南アフリカで私財を投じて野生動物保護区を運営する著者ローレンスアンソニーはバランス感覚が秀でた人物。動物さんカワイイカワイイの愛玩系とも 捕鯨船体当たり的…

?!?!

乾くるみは男性桜庭一樹は女性恩田陸は女性有川浩も女性なら萩原もとい荻原浩はひょっとして と思いきやコチラはちゃんと^^;男性それじゃあ中山七里は井上荒野はどっちやねん?、、、男性と女性

朴裕河『帝国の慰安婦』 無罪判決

headlines.yahoo.co.jp その本は↓ miyashinkun.hatenablog.com

今回芥川賞★山下澄人『しんせかい』

著者が 倉本聰氏の富良野塾二期生であることは報じられていますが、そうでなくても本作の舞台が富良野塾であるのは読み始めてスグわかります。「ぼく」が入塾してからの一年間が描かれました。「【先生】」と記された倉本氏に対するアンビバレントな感情が…

こうの史代『夕凪の街 桜の国』

大評判映画「この世界の片隅に」の原作者による、漫画作品。双葉社、2004年発行。 あの8月6日から10年目の広島。平野皆実(表紙の女性)、仕事と家事と淡い恋心と、ささやかながら幸せな日常。しかし「この街の人は不自然だ」「誰もあの事を言わない」「いま…

『幻の女』と『異邦人』の・・・

小説の書き出しで心に残るクダリ、誰しも あることでしょう♬ 作家の方々もソコに(も)とりわけ精魂傾けているだろうと思います。訳者の「ウデの見せ所」が加わる翻訳物で、私が二つだけ挙げるなら アイリッシュ『幻の女』の「夜は若く、彼も若かったが、夜…

今年読んだ中での5冊

今年読んだ中でとりわけ!の5冊を選んでみました。順不同です。平野啓一郎『マチネの終わりに』小川洋子『ミーナの行進』谷崎潤一郎『谷崎潤一郎犯罪小説集』北条民雄『いのちの初夜』森健『小倉昌男 祈りと経営』 miyashinkun.hatenablog.com miyashinkun.h…

映画化公開中

大崎善生『聖の青春』(講談社、2000年発行)を読みました。 村山聖のそれをこそ青春と呼ぶなら、私なんぞのは青春とは到底言えないシロモノです。 ↓亡き彼が竜王戦で羽生名人に勝った投了図(講談社青い鳥文庫版328ページ)。

井上荒野『ママがやった』

その日、ママがやった。表紙英文のことを。(「やられた」72歳の「彼」と 7歳年上のママとの)娘二人が 正しくない事後策を決める。息子も含めた家族5人それぞれの「その日」までを描く連作短編集。その「策」は あるいは「正しい」のかもしれない、、、 先…

本田靖春『誘拐』

1963年の幼児誘拐殺人事件をめぐるノンフィクション。 1977年発行(文藝春秋社)、すでに知られているので内容については割愛するとして 目を釘付けにさせられた箇所を。 翌日処刑を告げられたあと犯人が詠んだ短歌 明日の死を前にひたすら打ちつづく 鼓動を…

恩田陸『ユージニア』

昭和40年代、日本三大庭園の一つがある地方都市で、帝銀事件に似ているが 帝銀事件より死亡者が多い毒殺事件が起こった。10年後20年後に11人が語る真相(あるいは「真相」)とは? 現場に残されたメモの、ユージニアなる言葉の意味は?2006年日本推理作家協…

小倉孝保『空から降ってきた男』

2012年9月9日朝 ロンドン郊外で、高度760メートル上空を飛ぶ旅客機から、旅客ではないアフリカ人20代男性が墜落死した。彼はアフリカ南部のモザンビーク生れ。必死の思いから 文字通り「必死」の方法で飛行機に「乗った」青年の「その時」までを追ったルポル…

悪いクセ⁇

本のタイトルを読み間違えているコトがままあります。 ハローワークと思い込んでいたがために ゼンゼン読む気がしなかった(のがどうしてなのかはワカリマセン)、村上龍『55歳からのハローライフ』 村上つながりで 村上春樹『1973年のピンボール』 ビーンボ…

高木智子『隔離の記憶 ハンセン病といのちと希望と』

ハンセン病ゆえに強制隔離されてきた人たちを巡るルポルタージュ。著者は朝日新聞記者。2015年発行。読みながら何度も涙が出ました。病気に罹った人たちの気高さばかりでなく、支援や交流を行う人たちのまごころと志に。「いのちの授業」を続けてハンセン病…

小林信彦『おかしな男 渥美清』

渥美清と言えば映画「男はつらいよ」の寅さん(本書表紙)ですが もちろん、リアル渥美清は =人情味あふれるトボけた人気者「寅さん」ではありません。≒ですらなく、まるっきり≠であった、ことが分かる評伝です。親交のあった著者が、等身大の実像を描き出…

山崎朋子『サンダカン八番娼館』

1972年刊。「豊子」に非ず(念の為)。 ボルネオのサンダカンに日本人娼館が九番館まであった。明治後期から昭和初期までのからゆきさん(= https://ja.m.wikipedia.org/wiki/からゆきさん )たちの 凄絶な では形容が軽すぎるほどの人生。 そうであった一…

小川洋子『ミーナの行進」

1972年、朋子は中一の一年間を小六のいとこミーナの家で暮らす。二人はすぐ仲よしになった。姉妹のように。そして、ポチ子と三姉妹のように。池付きの広大な庭のあるミーナの大邸宅で飼われるコビトカバのポチ子と。朋子にとってミーナにとってかけがえのな…