行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

武田葉月『横綱』講談社、2013年発行

45代横綱の初代若乃花から70代の日馬富士まで、存命中の21人にインタビュー(「二人」を除いて)。白鵬と日馬以外は引退後。

読み応え最大級。(元)横綱たちが言った通りを聞き書きするスタイルにつき事実関係に?と感じるところがいくつかありましたが ソレも含めて「横綱」たる者の心情が浮き彫りになっていて、資料的価値があるとまで言っても過言でないと思います。

表現の違いこそあれほとんどの横綱が昇進が決まったとき(たいていは決まった当日に)喜ぶより前に覚悟したと語るのは「地位に相応しい成績をあげられなくなったときは引退するしかない(大関までのように番付を下げて現役を続けることはできない)」ということ。千代の山北の富士千代の富士横綱同士の師弟間でその旨を言い渡されました。

いわゆるジャーナリスチックな興味をそそる話題は少ないながら、武蔵丸貴乃花に敗れたあの一番。小泉首相が貴を讃えた「痛みに耐えてよくがんばった。感動した!」に 「俺はがんばってないのかな?」とすごく悲しくなって相撲を辞めようと思った、と武蔵丸は語っています。「ケガをしている相手に対して、どういう相撲を取れっていうの?」とも。

その貴とその兄3代目若乃花がナゼか本書から除かれています。

 

私がリアルで知っている柏鵬以降朝青龍までの横綱昇進順(カッコ内は本書に登場せず)

柏戸)・大鵬栃ノ海佐田の山→(玉の海)・北の富士琴桜→輪島→北の湖→2代目若乃花三重ノ海千代の富士隆の里双羽黒北勝海大乃国旭富士→曙→(貴乃花)→(3代目若乃花)→武蔵丸朝青龍 *柏鵬と北玉は同時昇進

コレを引退順に並べ替えると

栃ノ海佐田の山→(柏戸)→大鵬→(玉の海)→琴桜北の富士三重ノ海→輪島→2代目若乃花北の湖隆の里双羽黒千代の富士大乃国旭富士北勝海→(3代目若乃花)→曙→(貴乃花)→武蔵丸朝青龍玉の海は在位中に死去

違った「景色」が見えてくると思いませんか。といったようなアレコレを相撲好きどおし語り合いたいなあ。

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