筒井小説たらしめている(と思う)常用語の一つ「のけぞる」がちゃーんと出てきて 私なぞはそれだけでもウレシイ。
著者本人が謳っている通り「最後の長編小説」に相応しい、筒井康隆ワールド余すところなく。ハチャメチャ調(を残しなから)を昇華させた『文学部 唯野教授』調を昇華させたような。
私にとって好きな現役小説家二番手グループ(一番手グループは村上春樹 西村賢太 小川洋子など)。少なくとも私と同程度以上の筒井ファンには確実にオススメできます。
むかしテレビの討論番組でCM前に司会者が「今の筒井さんのお話は〜ということですね」と(安直に)まとめたら 「違います!」と言ったとか言わなかったとかいう都市伝説をホーフツとさせる場面もありました。