行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』

イシグロ小説は全般に、静かな展開ながらも コクがあるのにキレがある(©むかしのビールCM)描写でどんどんページが進みますが

本作は一転して活劇調。コクキレはそのままに。

クリストファーは探偵。幼いころ「拉致された」両親を救出しなければならない。世界大戦前夜の1930年代ロンドンと上海を舞台に話が転がる転がる。そして終盤で明かされる真実。
最後の段落が味わい深い。

2006年発行(原著は2000年)、ハヤカワepi文庫。

イシグロの引き出しの多さを改めて。
後味の良さは全作共通。