1939年。日本最初の盲導犬は 失明した傷痍軍人に仕えた。と言うより、その時代は傷痍軍人用だけだった。
葉上太郎『日本最初の盲導犬』(文藝春秋、2009年)は、戦中戦後10年ほどの間の盲導犬たちをめぐるノンフィクション。その名は、ボド(表紙写真)、リタ、アスター、ルティ、千歳、長門、利根、フロード、セドー、シン。
今の盲導犬は クイール(秋元良平『盲導犬になったクイール』あすなろ書房、1993年)のようにレトリバーが主流だが、当時はシェパードの独擅場だった。
一人一人の心身を深く傷つける戦争に対する怒りが全体にわたってベースとなっています。
ワンコ党にとっては、犬の素晴らしさ、犬と暮らす素晴らしさにも改めて心打たれます。