土曜夜BSで見た「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」は全48作の中でとても珍しい作。
と言うのも、振ることはあっても振られることはあり得ない美しすぎるマドンナたちの中で本作のいしだあゆみは振られる(新進陶芸家に)ところから始まるので。
しかも最後にはよりによって寅にも「振られ」る(振るとか振られるという単純な心の揺れではモチロンないが)。
彼女が「よりによって」寅に求愛するワケ、、、その目に(心に)「見えて」いたのは車寅次郎だったのか「寅さん」だったのか。
彼女と別れた寅が妹さくらに「あんなに美人でしかも賢い人が俺をどうこう思うわけないだろう」。泣かせるね(いつもながら)。
改めて見て(いったい何度目^^;)、シリーズ最高作かもと思った。
まったり感とスピード感の按配絶妙。笑い所盛りだくさん(ソレは全作共通だけど)にしてワキには最高級の喜劇役者(と思う)柄本明も。
紫陽花寺で寅を待ち受ける彼女のなんと綺麗なこと!
そして、その名の通り境内に咲き誇る紫陽花と とらやでのシーンに何度も映り込んでいた庭に咲く数輪の紫陽花と。