行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

佐野眞一ノンフィクション

数年前の筆禍事件(と言うべきか)以来、、、の佐野氏ですが

大量にして重層的な取材。その結果を淡々と ならぬ自らの世界観を前面に押し出した その視座からの ナルホドこれが佐野ブシ!と言うべき その人物評伝は、余人をもって代え難いと思います。

たくさんの氏著作の中で、今だからこそまた読む一冊として『遠い「山びこ」 無着成恭と教え子たちの四十年』をお薦めします。
無着成恭と言っても
昭和30年代生まれの私世代にとっては「教育タレント」(尾木ママみたいな?)、一世代下以下の方は「ムチャク? Who?」かもしれません。
終戦直後期、山形県の山あいの村の中学で彼が担任したクラスの文集「山びこ学校」。戦後民主主義の金字塔、と称賛されました。
本書はその当時を克明にレビュー(「逆コース」などの時代背景も含めて)した上で
生徒43人と無着の40年後(本書は1992年発行)、44人44様の「遠い『山びこ』」を描き切りました。
戦後民主主義の金字塔」なるコトバが全面肯定だった時代は遠ざかり、今やネガティブな響きの方が強いかもしれません。戦後70年余年間は何だったのか を考えるためにも。

 

miyashinkun.hatenablog.com