『悪童日記』他の三部作で知られるアゴタ・クリストフの自伝『文盲』。
1935年ハンガリーに生まれ 「わたしは読む。病気のようなものだ。手当たりしだい、目にとまるものは何でも読」んでいた4歳のときから、略歴の そのときどきに彼女がどう思い、何を感じていたか。ドイツに ソ連に 自国自身の全体主義に蹂躙された祖国。西側へ命からがらの脱出行。辿り着いたスイスでは、「何でも読んでいた」はずの己が「文盲」「である」ことを痛感させられて。
お薦めします。三部作(の一つでも)を読まれた方には特にお薦めします。