行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

『100万回生きたねこ』と河合隼雄

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 『猫だましい』。2000年刊行作の文庫化です。

著者は、心理分析で広く知られる故河合隼雄氏。多面性を持つ生き物である(と氏はみる)猫が登場する古今東西たくさんの物語を手がかりにして、人間心理について考察します。といっても学術論文などではなく、軽いエッセイです。

 

『長靴を履いた猫』や谷崎潤一郎作品と並んで取り上げられているのが、

これまた広く知られる絵本、佐野洋子100万回生きたねこ』(初版1977年)。(小説『ユリシーズ』『ダブリン市民』を著した)ジェイムズ・ジョイスの絵本(!)やチベット仏教にまで話が広がっています。

 

『100万回〜』の表紙に描かれた 主人公「とらねこ」の姿を見て河合氏は「自主性、自立性の体現者という感じ」「恐れを知らぬ強さを感じさせる」と評します。ホントにその通りですね。

その唯我独尊的たたずまいが物語終盤には、、、ですよね(裏表紙に 表紙と対照的な姿が)。

 

巻末には、文庫本につきものの解説ではなく 大島弓子氏の「感想マンガ」。私は巻末解説をめったに読まないのですが(せっかくの読後感がエライ先生の解説で上書きされてしまうので^^;)、この「感想マンガ」は僅か4ページながら素敵な相乗効果になっていました。

 

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