G20おととい夕食会での安倍首相スピーチ。朝日新聞↑が「発言の意図は不明だが、」と書く「問題」のくだりは
150年前の明治維新の混乱で、大阪城の大半は焼失しましたが、天守閣は今から約90年前に、16世紀のものが忠実に復元されました。しかし、1つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました。
です。
読むと、発言の意図は「その一点で忠実な復元にはならなかった、というジョーク」 と容易に推測できます。まさか、間接民主主義すなわち国民の意思で選出された我らが首相の真意が「バリアフリーのための機器設置は大きなミス」であるはずもないでしょう(と心から思いたい)。国権の最高機関(憲法41条)たる国会で成立して安倍内閣で昨年施行された障害者差別解消法で定められた合理的配慮の趣旨から言っても。
朝日新聞は「発言の意図は〜と推測されるが、」と書くべきだったと思います。もしそれが推測できなかったのだとしたら新聞記者など務まらないのではないでしょうか。
たしかに、首相の言葉が足りなかったとは言えましょう。「晩年の豊臣秀吉もこれが欲しかったことでしょう」などとエレベーターを肯定する意味合いのジョークをもうひと言加えればよかったのでは?と思います。そもそもミスという言葉の選択がやはり不適切ですね。
スピーチライターを務める側近が書いたものなのでしょう。それでなくても、「弱者への優しさに欠ける」という観点からしばしば批判される安倍首相です(批判が当たっているかは別論として)。なぜ気を配らなかったのでしょうか。実際に名古屋城のエレベーター問題が物議を醸しており、「バリアフリーより忠実な復元が優先」側に与していると受け取られかねないというふうにも考えなかったでしょうか。
障害者差別解消法について↓