昨年秋に出版(原著は2016年)されて話題の『ホモ・デウス』、上巻を読み終えました。
人間を含めてあらゆる生物の肉体は必ず死ぬが、人間だけは魂が生き続けると宗教は説き、進化論をベースに科学はそれを否定する、がキーの一つになっています。
言わずと知れた『火の鳥』は、未完に終わったとは言え3世紀から35世紀までを貫こうと試みた壮大な!(壮大すぎる?)物語。
飲めば肉体が不滅になると伝わる、「火の鳥」の生き血。権力者から庶民までそれを求めに求めますが、誰一人得られませんでした。
しかし35世紀になって一人だけマサトが、望んでいないのに「火の鳥」から選ばれて生き血とは別の方法で永遠不滅を与えられます。
核戦争によって人間ばかりでなくあらゆる生物が死に絶えた地球に文字通りただ一人。絶望という言葉がこれほど相応しい状況はないでしょう。
ちなみにその核戦争は人間の決定ではなく「電子頭脳」の「計算」による決定でした。
このくだりはおそらく『ホモ・デウス』の下巻と多少なりともシンクロするのでしょうね。
さてマサトだけが残った地球は何億年か経ち、生物の誕生と進化が始まります。
恐竜全滅まではリアル地球と同じですが、そのあとリアルの我々が下等生物と見なしているある生き物が地球の支配者になりました。
「これはどういうことなのだ?」とマサト(の魂)。やがてその生き物も滅びて、、、