ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

彫刻「女」、新宿中村屋

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 生身のカラダ感と言えばよいでしょうか。間近で正対すると男としてドキドキさせられるほどの、です。(女性の場合はどう感じるのでしょうか?)  チケット↑写真の、「女」とタイトル付けられた彫刻。110年前に30歳で死去した、荻原碌山こと荻原守衛(チケット写真の男性)の絶作です。
 

 モデルは新宿中村屋の創業者相馬愛蔵夫人の相馬黒光荻原守衛は黒光に思いを抱いていたとのことです。相馬夫妻が支援していた若き芸術家たちの一人が、守衛でした。
遺品整理のため守衛のアトリエに入った黒光の目に「『女』が彫刻台の上に生々しい土のままで」飛び込んできたときを彼女は自伝『黙移』でこう続けます(同書242-243ページ)。
「私はこの最後の作品の前に棒立ちになって、悩める『女』を凝視しました。(中略)単なる土の作品ではなく、私自身だと直覚されるものがありました。胸は締めつけられて呼吸は止まり、私は、もうその床の上にしばらくも自分を支えて立っていることができず(後略)」

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 若き芸術家支援の他、インド人革命家を匿ったり↓ 関東大震災直後の「力まん」↓など相馬夫妻はいわゆる社会意識に富んでいたようです。

miyashinkun.hatenablog.com

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夫妻の息子にして二代目社長の相馬安雄は盲導犬育成に尽力したというくだりが↓にありました。 

miyashinkun.hatenablog.com 彫刻「女」は新宿中村屋ビル3階で今もまた展示中です↓

www.nakamuraya.co.jp