ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

『いのちを刻む 鉛筆画の鬼才、木下晋自伝』

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著・木下晋、編著・城島徹。201912月発行。

   鉛筆画で知られる木下晋氏が描くのは、老いた人物。作品十数点の画像が本書冒頭に載っている。元ハンセン病患者や「最後の」瞽女。顔の皺一つ一つにまるで人生の辛苦が刻まれているような絵が描ける根源には、氏の「幼少時の過酷な体験から私に身についた、人物の闇の深さを感知する能力」があった。

   冒頭画像にもある、(皺だらけの)両手を合わせた合掌図。1980年代末に月山ふもとの注連寺で天井画として描いて以来それを氏が絵のモチーフとしている訳は、本書で語られた氏の1947年に生まれてから70余年間の生き様まるごとが示している。

   読みながら、読み終えてますます、氏の作品をぜひ間近で見たくなった。