ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

『「音楽狂」の国 将軍様とそのミュージシャンたち』

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 西岡省二著、2015年 小学館発行。

 タイトルと装丁からは面白可笑しく かの国を揶揄した中身のように思えるかもしれませんが、さにあらず。金正日金正恩両氏が統治のため(民衆のためではなく)音楽を活用してきた歴史を追った、真面目なルポルタージュです。

 最近またまたキナくさい かの国をめぐる情勢について理解する一助としてお薦めします。

 

 201112月、死去した父・正日氏を継いで正恩氏が最高権力者に就きました。正恩体制の最初期、著者たち北朝鮮ウオッチャーは「北朝鮮の刷新に意欲を見せる若い指導者であるかもしれない」との期待を抱きました。「その期待は願望にも似ていた」と。

 2020年の今や「期待」も「願望」も萎んでしまったと言わざるをえないのでしょうか?

 

 健康不安も指摘される正恩氏。装丁を見ると、表舞台に登場した当初は今よりずいぶんスマートだったのですね。