ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

空襲を「きれい」

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 山梨県韮崎市で生まれ育った大村智氏が10歳のとき、空襲警報で避難した近くの城山から甲府市焼夷弾が落とされて焼けているのが見えて「明るい花火を見るような気持ちで『きれいだな』と言った」(『私の履歴書)。

 

 『文藝春秋』今月発売号、大村氏より一つ年上の筒井康隆氏による寄稿の中にも、当時の筒井少年が「千里山から見た大阪の大空襲を見て、美しいと思った」という回想があります。

 

 著名人だけではありません。戦中戦後の暮らしについて多数の一般市民にインタビューを行っている秋尾沙戸子著『ワシントンハイツ GHQが東京に刻んだ戦後』(新潮社、2009年発行)によると、東京大空襲の炎に包まれた町を目の当たりにして当時21歳の女性は「なんてきれいなんだろう」とまず思った、と。

 むかし見た向田邦子脚本のドラマでも、東京近郊の家から夜空襲を見た少女が「きれい」と言うシーンがありました。向田氏は大村氏より六つ年上です。

 

 「銃後」の少年少女若者たち異口同音、示唆深いエピソード。様々な感慨を抱かせますが、そんなことを思うなんてケシカラン!でないことだけはたしかです。

 

空襲被害そのもの↓

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「銃後」の東京、当初は市井に喜び楽しみもあったが、空襲が続くような時期になると↓

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