小川洋子『ミーナの行進』

1972年、朋子は中一の一年間を小六のいとこミーナの家で暮らす。二人はすぐ仲よしになった。姉妹のように。そして、ポチ子と三姉妹のように。池付きの広大な庭のあるミーナの大邸宅で飼われるコビトカバのポチ子と。朋子にとってミーナにとってかけがえのない一年間の物語。きめ細やかな文章で美しいストーリーを紡ぐ著者…