「医療従事者が目の前の出来事に、どう向き合ってきたかをこの禍が過ぎ去ったあとにも残しておきたいと思い、歌を詠んだ」(あとがき)
その日々に
西日を浴びたロッカーで思うこと(表紙写真は夜中に煌煌と明かりが灯るコロナ禍病院?)、
紅白歌合戦で紅が勝つ気がした訳、
自分の名字を 若さを 少しだけ憎く思ってしまったとき、
「やんわりとした距離を取られて」身をもって差別を感じた、
責任感と使命感は違う、
といった様々に揺れる心の裡を三十一文字の言葉に込めて真正面から詠んだ240首が収められています。書肆侃侃房、2021年2月発行。