行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

『寅さんとイエス』

米田彰男著、2012年発行、筑摩書房
映画「男はつらいよ」が大好きで、宗教に敬意を抱いている私はタイトルに惹かれて読んでみました。寅さんの台詞と聖書のイエスの言葉から著者が見出した共通性について考察する内容です。
親鸞から遠藤周作までさまざまな引用を加えながら論じられた著者の見解を正しく理解するには再読する必要がありそうですが‥‥

男はつらいよ」に関してだけ言えば、常識をはみ出した者と故郷を捨てた者という両面のうち初期の寅さんには前者が主だったが次第に後者がメインとなった、等々「なるほどその通りだなあ」と思える分析が多々ありました。
ただし大衆文化方面にありがちな、インテリのムダな深読みという印象が全然ないわけではありません(寅さんの常套句の一つが「テメエさしずめインテリだな」)。
私の知人に「美しいマドンナを見るのが楽しみで楽しみで」という男がいます。こうしたミーハーの方が、寅さんは現代のイエスと言わんばかりの著者よりもこの映画をありのままに捉えているような気もします。

今思ったけど、この映画ではきれいな女優さんが一層きれいに見えるよね。四角い顔にへのへのもへじが隣にいると引き立つなんてことじゃなく。

 

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