ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

欽ちゃんが語る「コロナ」「笑い」「志村けん」

    『週刊文春』最新号、欽ちゃんこと萩本欽一が語る4ページは出色モノだった。
 
    「『ステイホーム』は確かに『正解』ではあるけれど、その『正解』が『成功』につながるとは限らないのが、このコロナ問題の難しいところなんだよなア」。感染拡大を防ぐためには正解に他ならないが 社会・経済・ 教育等にとっての成功とは? という含意であろう。正解と成功、わずか二語で現状を言い得ていると私は思った。
   
    続けて、半世紀に及ぶコメディアン第一人者らしくこの状況における「笑い」について考える。「笑い」には「笑ってもらう」と「喜ばせる」という二つの要素があり、いま大事なのは後者。すなわち「『わははは』と腹を抱えるのではなく、お客さんがニッコリとするような笑い」、、、そして飛沫を避けなければならぬ今「喋らない笑い」を生み出すべきではないかと説く。
 
    そもそも。チャップリン無声映画、欽ちゃん修行時代の浅草では「動き」で笑わせた。「喋らない笑い」、「ぼくらはそれをすでに知っている」と語る。
 
   「ただ、そんなふうに考えていくと、何だか今は悲しい気持ちにもなってしまうね」。「そうした『動きの笑い』を極めたコメディアンといえば」亡き志村けんだから。このあと彼をリスペクトしてやまない欽ちゃんの思いが綴られる。それはとっても心がこもっていた。