ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

映画

映画「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」

入場券と共に配られた絵葉書↑は実在のモード・ルイス(1903年-1970年)作の絵 薄幸の女性が、(過去形の)薄幸だった女性になる。夫となる彼と 「しあわせの絵の具」を得て。絵が売れに売れて、というのではない。彼との、変わらぬ質素な暮らし。心の奥底に…

「マチネの終わりに」映画化 の主演は

福山雅治、切ない大人のラブストーリーに挑む!「マチネの終わりに」主演で石田ゆり子とタッグ : 映画ニュース - 映画.com テッパン!ですね。もともとギタリストでもあるし。 言いがかり的呟きだけど あまりにもテッパンすぎる、というか 読んでいて完璧な…

寅さんと浜ちゃん

60年代末から90年代半ばまで制作された映画「男はつらいよ」(寅さん)シリーズと80年代後半からゼロ年代にかけての「釣りバカ日誌」シリーズは、戦後社会史のちょっとした勉強になるかも。 第1作で結婚した(今や死語化しつつある「祝言を挙げる」 と言って…

スピルバーグ作品のオモテ ウラ

前世紀、営業マンだったとき 当たり障りのない話にはニコヤカ穏やかなのに 核心に入ると一転ニベもなく断る人・・・ 心の中でグレムリンと呼んでいました。スピルバーグ映画の。 オノレの営業力不足はタナに上げてね。 なお、「グレムリン」はウラ「ET」で…

映画「万引き家族」追記 安藤サクラ

安藤サクラの凄演は、 いつもながら監督や脚本の意図を超えて役を表しているのではと思えるほど。ナルホドこの人ならこんなふうだろうと観ていてストンと腹に落ちる。 主演の「百円の恋」では、好演していたであろう共演者たちが印象に残らなくなるほどの、…

カンヌ受賞映画「万引き家族」(と「俺たちに明日はない」)

夕立のときの治(リリー・フランキー)と妻・信代(安藤サクラ)のシーン。「俺たちに明日はない」の最終盤、野っ原でのウオーレン・ベイティとフェイ・ダナウエイのシーンへのオマージュと思えた。 「その行為」のあとのベイティを彷彿とさせる、リリー「で…

映画「四月の永い夢」

tokyonewcinema.com 映画評論家の故淀川長治氏は「どんな映画でも必ず一つは良い所がある」と語っていましたがヒロインの ラスト笑顔(だけ)がとても素敵でした。最近観た中では佳作「ブルックリン」ヒロインのラスト笑顔を思い出させるほどの。ストーリー…

映画「シェイプ・オブ・ウオーター」追記

刑事ドラマ「相棒」の警察官僚、大河内参事官は背広のポケットに常にピルケースを入れています。中身は菓子のラムネで、ストレスがかかったときに食べます・・・ 本作に よく似た性癖を持つ登場人物がいました。主人公たちを「妨害」する軍人です。今の目で…

アカデミー賞作品賞「シェイプ・オブ・ウオーター」を観て

www.foxmovies-jp.com 1960年代前半という時代の冷戦まっただ中の米ソによる宇宙「開発」競争という道具立てとマイノリティへの差別 偏見があからさまだった米国社会という背景でサスペンス含みの、素敵なファンタジーでした。 と言ってみたものの実のところ…

アカデミー賞主演女優賞・助演男優賞「スリービルボード」を観て

www.foxmovies-jp.com タイトル通りの、(米国南部いなか町の町外れに立った)三枚の広告板。そこに書かれている文言が物語のキーになる。 社会的に「抹殺」されそうになるが「生き残り」、物理的に「葬られ」ても「復活」する、三枚の広告板・・・とても効…

映画「大いなる沈黙へ」

アルプス山脈に建つカソリックの男子修道院。厳格な戒律で知られる。その一年間を「そのまま」撮ったドキュメンタリー。照明なし・音楽なし・ナレーションなしの条件で映画化が許可された(と文字説明が入った)。 祈り中心の(と言うより祈るための)質素で…

昨年話題映画「メッセージ」原作

2003年(原著は2002年)発行のSF短編集。表題作が 映画「メッセージ」の原作です。 地球に訪れた異星人が使う言語は、私たちとはまるっきり体系も次元も異なるモノだった。その意思疎通に取り組む女性研究者。ときおり挟まる、彼女と娘との親子の会話が共通…

「パディントン2」 付け足し

英国に美味い物なしとしばしば言われますが、パディントンが「入った」ある「施設」に「居る」人たちが 世の中にこんなに美味い物があったのか!ほどマーマレードに大感激するのはひょっとして英国流自虐ギャグ?? もしも ホントに「大統領似」↓だとしたら…

映画「パディントン2」

リクツ抜きで楽しめました。英国コメディつながりと言うべきか、「Mr.ビーン」的笑いどころも満載。ビーンの役どころがパディントンです。とてもとっても可愛いパディントンだけど、いわゆる可愛チックのルックス(性格も)ではないところがまた良し。 映画…

ローマ法王の

www.news24.jp 政治に一歩踏み込んだメッセージを聞くたび この映画↓を思い出す。 miyashinkun.hatenablog.com

今日は何の日

40年前のきょう チャップリン死去 miyashinkun.hatenablog.com

ナルホド!スピルバーグは反トランプ(映画「ターミナル」を見て)

この作品だけでもスピルバーグが反トランプなのが頷ける。長らく観たいと思っていた、2004年公開のスティーヴン・スピルバーグ監督作。 公開された年は、2001年911テロのあと米国内(に限らず)の「分断」が取りざたされていた頃。その15年ほど前には共産主…

映画「ドリーム」ジーンときたセリフそして寅さん

「黒人も白人も小便の色は同じだ」所属部署で唯一の黒人である主人公。トイレは800メートルも離れた「非白人用」まで毎度毎度行かなければならなかった。それを彼女から訴えられた本部長が、「実力行使」によって「解決」したときの言。(本部長以下誰も 言…

映画「ドリーム」

オススメと特オススメがあるとすれば ダンゼン後者、いや 超!特!オススメ!!です。観た人が異口同音に言うように、素敵な爽快感♬(ウルウル付き)。類例を思いつかないほどの。 ケネディ大統領時代NASAで有人宇宙飛行プロジェクトに貢献した黒人女性の物語…

シリーズ最高作?!「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」

土曜夜BSで見た「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」は全48作の中でとても珍しい作。 と言うのも、振ることはあっても振られることはあり得ない美しすぎるマドンナたちの中で本作のいしだあゆみは振られる(新進陶芸家に)ところから始まるので。 しかも最…

映画「そして父になる」

深くて分かりやすい映画が好きです。(分かりやすいなら浅いのでは?というツッコミはごカンベンを。) たとえばのたとえば、「大脱走」や、テレビドラマですが「刑事コロンボ」第一シリーズです。 最近の作では「そして父になる」(2013年公開)。病院で赤…

良多さん

是枝監督映画「そして父になる」を土曜日にテレビで再見しました。 主人公の「良多」という名は、同じく是枝作品「海よりもまだ深く」の主人公と同じ なのですね。そう言えば、わが偏愛する西村賢太私小説の主人公はオノレの名をもじって「北町貫多」。「〜…

ローマ法王

www.nikkei.com www.nikkei.com 今年公開の映画↓、「政治的」である理由の一端を描き得ていると思います。 miyashinkun.hatenablog.com

ソコがキモだったか!?「ブルックリン」

www.foxmovies-jp.com ラストで↑主人公がグリーンの服を着ている意味を考察しているブログ記事をたまたま読み、目からウロコが落ちまくりました。 ワタシはサッカーとラグビーが大好きなので ユニフォーム色たるグリーンがアイルランドカラーなのは知り尽く…

大脱走、ガンジー

3年前のきのう 死去したリチャード・アッテンボロー氏。映画「大脱走」の連合国側脱走首謀者役にして映画「ガンジー」監督。 「大脱走」、とっても好きな映画で子どもの頃から何度も観てます(主にテレビでだけどね)。 イングランドはネクラ、アイルランド…

きょう終戦の日

一冊の本と一本の映画を改めて紹介します。 miyashinkun.hatenablog.com miyashinkun.hatenablog.com 隣国では解放記念日であることにもまた眼を向けたいと思います。去年大ヒットした映画にもそんなシーンが↓ miyashinkun.hatenablog.com

映画「チャップリンからの贈り物」

2015年公開作。とってもステキな映画でした。 チャップリン遺体「誘拐」事件(史実らしい)をめぐるストーリー。チャップリンが生きていたらそうしたであろう「解決」で「ハッピーエンド」。 邦題は言い得て妙、そして原題「the price of fame」は秀逸と思い…

中国反体制

<劉暁波氏>死去61歳 中国の民主活動家、ノーベル平和賞 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース このニュース↑で この映画↓を思い出しました。 miyashinkun.hatenablog.com

映画「そこのみにて光輝く」

☆2014年キネマ旬報日本映画第一位「そこのみにて光輝く」☆2014年4月公開作 何度あやまちを犯しても「光輝く」ことは必ずできる。たとえささやかな「光」でも、「輝く」自分を知るのは自分だけであっても。タイトルがふさわしい映画だった。 山の採石場でリー…

映画「小さいおうち」

☆原作は直木賞☆2014年1月公開作 タキの甥の息子。戦前は暗黒時代だったとの「知識」をタテに「おばあちゃん、嘘書いちゃダメだよ」と再三言う(当時の会社員中流家庭における「女中」も彼には理解の外)。 「小さいおうち」の「女中」だったタキが自叙伝に綴…