ハンドメイド絵本とは?
まず、手触りがとても心地よい、その紙が手製とのこと。添付されている説明ペーパーによると、原料は布。「南インドの製紙工房にて、不用になった大量の木綿の端切れを水と一緒に細かく砕き攪拌して、液状になったものを漉いて紙にしている」。
その紙がチェンナイ(旧マドラス)郊外の工房で「一枚一枚印刷台にセットされ、手で刷られ(シルクスクリーン印刷)」、「製本も全て一冊ずつ手作業で仕上げ」られています。
2016年に出版されたオリジナル(英語版)の日本語版もその工程で作られて、タムラ堂が輸入出版しています。第三刷が2,000部刷られて、この本は1,700番目に作られたと裏表紙の隅に記されていました。
絵と文は、インドのいくつかの先住民族の画家10人(文の日本語訳は青木恵都)。見開き2ページずつ太陽と月が対になって描かれ、それぞれの民族に伝わる宇宙観世界観が物語られています。表紙では穴から太陽が顔をのぞかせて月と「一体」になっています。
月が完璧にポジティブに表されているのに対して、太陽は崇拝されているのに違いはなけれどもほんの僅かながらネガティブが感じられるのは暑い地域の人々だからかなとも思いました。
タムラ堂ホームページ。www.tamura-do.com
都内明大前の七月堂で購入しました。