行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

重い言葉

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気鋭のルポライター石井光太の最新刊2冊を読みました。『43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層』は2017年12月発行、『原爆 広島を復興させた人びと』は2018年7月発行。

直面したからこその、重い言葉。
年上の少年たちにカッターで43回も刺されて殺害された中学生の父親「昔、僕は死刑に対して反対意見を持っていたこともありました。人間が生きるという最低限の権利は守られるべきだ、と。事件を体験した今は、死刑あるいは復讐というものに全面的に賛成意見に変わりました。」(『43回の〜』261ページ)
のちの原爆資料館初代館長。原爆投下12日後から爆心地域で被爆状況の調査を続けたのは「後世に広島の犠牲がどんなものであったかをまざまざとわからせるのは、だれかがしなければならない仕事なのだ。少なくともだれかが、人間の歴史のこのどん底を、良心のない人びとや空想力の乏しい人びとの眼前に警告としてよみがえらせなくてはならないのだ」(『原爆 〜』71ページ)。後年、入市被爆したであろう原爆症の症状が現れた。

私が今まで読んだ、著者のルポは『遺体 震災、津波の果てに』『浮浪児1945 戦争が生んだ子供たち』『「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち』です。