ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

第二次世界大戦 米国勝利に「貢献」『戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊』

 太平洋戦争終盤期の1944年6月〜7月、日本軍が支配していたサイパン島を米軍が奪還した「サイパン島の戦い」。米軍海兵隊の先発部隊が上陸した4日後に書籍を満載された船が到着し、その3日後には戦地図書館が建設されました。本書が伝える一例です。

 原題は『When Books Went to War The Stories That Helped Us Win World War Ⅱ』(戦場に本が送られた 米国の第二次世界大戦勝利に貢献した史実)。

 読み終えて、(当時の)彼我のあまりにも大きな違いを改めて痛感せざるを得ません。

 戦闘によるストレスを和らげるためには娯楽や休息が不可欠であり、そのためには読書こそ!為政者も世論もそのように認識。一般国民からの寄付、出版社は「兵隊文庫」を刊行し、第二次世界大戦中、主に対ドイツ戦線へ1億4千万冊もの本が送られました。実際、兵士たちは本に支えられます。表紙写真のように。

 それは、焚書や発禁によって一億冊以上を葬り去ったナチの「思想戦」に対するアンチテーゼでもありました。

 東京創元社2016年発行(原著2014年)のノンフィクションです。モリー・グプティル・マニング著、松尾恭子訳。

「311」いとうせいこう氏の発信

小説『想像ラジオ』(2014年発行)に続いて、

『福島モノローグ』(2021年発行)と『東北モノローグ』(2024年発行)。被災者23人、被災者ではないが深く関わってきた5人。東日本大震災そのときとそれからを氏が聞き書きしました。氏こそ「聞く力」の持ち主と思います。(3冊とも河出書房新社

「聞く力」は国境なき医師団三部作でも!

https://miyashinkun.hatenablog.com/entry/2021/02/23/115054?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR3zcCNy7zilTJlv82XuaPq6PSTmRrwtXwkO0kli8NpiLaVv1IsD2Sk_Pzw_aem_AUJA1uAwF15E0d1i_uFqJj-mLUFdeEIUKqSTFtvBtwdpsE6IX79_GCfy2GarXWiu755XpwqBJOc2loqYrQ2lbXyc

夏の甲子園「2部制」導入

私が一番で言ったなどと吠えるつもりはサラサラありませんが
6年前のミヤシン提言↓のセンで導入。

https://miyashinkun.hatenablog.com/entry/2018/08/08/180000_1

高校の夏合宿で熱中症になり運が悪ければ死んでいた(又は運が良かったので死ななかった)ミヤシンは、かねてより極めて重大な問題と捉えております

浜名湖と言えば鰻 赤塚キャラと言えば・・・

イラストと相まって
うなぎいぬ」と空目しちゃいました。

「うなぎいも」とは、浜名湖特産うなぎをもとに生成した肥料「うなぎ堆肥」で育てたサツマイモのこと。
うなぎパイ」のようにうなぎエキスが入った羊羹かと思いきや、さにあらずでした。


かねてよりワタシはウナギイヌ(@赤塚不二夫)推しです。

https://miyashinkun.hatenablog.com/entry/2016/04/15/214407?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR1fkN5vznzS6hWc7eHY-eyAezbkaInWIBn4uZ5-3bnehHgn0lBa0csBHJU_aem_AZuhOEu8rVHvodQ6pPWaEuiUlL7SULS_2FWTJOWRX2a7RvAKm6hE9napobHHt8xgSntefl1oSga4O2kkxQa94VWK

『日本の動物絵画史』

 興味津々なコトがたーくさん有る私。そのうち3つも! 「動物」「絵画」「歴史」にフォーカスした本書(金子信久著、2023年発行)、面白くないはずもなく。古代の高松塚古墳壁画から昭和の長谷川潾二郎「猫」まで87点ものカラー図版収録。

村上春樹『街とその不確かな壁』

 去年発行された新作を読みました。
 いつもながら余人をもって代え難いストーリーテリングそして文章表現。どう展開するのか早く読み進みたくなり、でも一つ一つの描写をゆっくり味わいたくもあり。
 「そのような自然のありようは、もどかしいほどの懐かしさと淡い悲しみで私の心を満たした。」(278ページ)
 「もどかしいほどの懐かしさ」って、どのような自然?と前の行を読み返したり。

 氏15作目の長編。私はコンプリートしています。いわゆるハルキストではありませんが。

『なぜ豊岡は世界に注目されるのか』

兵庫県豊岡市の知事を務めた著者中貝宗治氏が2021年4月まで20年間わたる市政を振り返り、まちづくりのポリシーを熱く論じた一冊です集英社新書2023年発行)。

標榜するのは「小さな世界都市」

キーワードは
コウノトリ
・観光
・演劇
ジェンダーフリー

半世紀ぶりに聴く「氷の世界」(井上陽水)

 まず歌詞を聞き取りやすいのがとてもとても良い!  もちろん、詞そのものの聴き応えも最高です。曲調そして陽水を陽水たらしめる伸びのある声と相まって。
 このとき陽水25歳。若書きという言い方がありますよね。未熟という意味合いでしばしばネガティブに使われますが、ことこのアルバムについては100%ポジティブに「素晴らしい若書き」と言いたい。若いっていいなあ。

 レコードで聴いた10代のときと60代のいま、受ける感動の種類がいくぶん違う気もします。

『キリン解剖記』🦒

 著者郡司芽久氏は1989年生まれの動物学者。軽快なタッチで研究の軌跡が綴られています。

 著者は本書発行の2019年時点で、動物園で死亡したキリン30頭を解剖。哺乳類の頸椎は7個と決まっています(例外はナマケモノマナティだけ)が、キリンは第一胸椎が「8番目の″首の骨″」として働いていることを発見しました。それによって首の可動範囲が拡大、高い所の葉を食べ、低い所の水を飲むことができます。

 学部生のとき、勉強した筋肉各々の名称が実際に解剖した筋肉部位のどれに当たるのか分からず立ち往生。ところが先輩研究者から「名前は気にしなくていいよ」と言われ、目から鱗が落ちます。「解剖の目的は、名前を特定することではない。生き物の体の構造を理解することにある」と。
 この「目の前にあるものを純粋な気持ちで観察する」姿勢は、私たちの生活や仕事のいろんな局面で大切であり忘れがちでもありますよね。往々にして「名前」を決めつけたり「名前」に囚われたりしてしまいます。

 国立科学博物館が1万点を超えるカモシカの頭骨を保管しているなど博物館に数多くの標本が収蔵されているのは、たとえ今は必要がなくても必要とされるかもしれないいつか誰かのためとのこと。それは博物館の理念です。著者も解剖したキリンも骨格標本として収めますし、まさに著者の発見に標本が必要となりました。
 こうした標本作りも含まれるであろう「役に立たない」研究や学問を軽んじて「先端研究」だけを優遇(しているとも言えないのでしょうが)するような現下の政策は如何なものかと改めて私は思います。

多摩動物公園

 

「本当のことを言ってください」

と大谷選手が水原通訳と向かい合って言っている

という夢を見ました。

ワタシがそのシーンを見ている、ではなく

ワタシ=大谷だった気がする。誇大モウ想にもほどがあるね。

まぁ現のショックがそれほど大きかったということでしょう。多くの日本人と同じく。