行政書士ミヤシンの800字映画評

映画の感想を原稿用紙1〜2枚分でコンパクトに。ときどき書評。たまに・・・。

『李香蘭 私の半生』を読んで

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山口淑子氏。女優として国会議員として著名でしたが、今や やや「過去の人」でしょうか。
1987年発刊の本書、私がとりわけ感じ入ったこと↓

1920年中国生れの日本人 山口淑子は中国人女優「李香蘭」として、1930年代半ばから終戦の年まで「満州」と上海で映画にリサイタルに大活躍する。だが、青春を賭けて懸命に取り組んだソレは「大陸経営」の一助を担って(担わされて)いた。そのことを彼女は(当時も薄々疑問には感じていたが)後年 深く悔いる。
戦争による「間接被害」とでも言うべき(戦死や戦災死を直接被害と言うなら)、と私は思う。それほどに戦争(を主導する勢力)は罪深いのだ。たとえばのたとえば、エノラゲイの乗組員が爾後まるっきり苦悩しなかったなんてことはありえないであろう。

1945年8月15日までの二週間、彼女が見聞きし感じた上海の「空気」も印象に残る。
まだ負けていないと「信じている」日本軍関係者と戦勝国になることを「知っている」中国人他との温度差(という言葉では軽すぎるが)。
そして15日以降 「日僑」となった日本人は収容所に入れられた。

 

山口淑子 - Wikipedia

 

ナルホド!スピルバーグは反トランプ(映画「ターミナル」を見て)

長らく観たいと思っていたスピルバーグ監督作「ターミナル」をやっと、CS放送で見た。2004年公開作。
同監督の2005年公開「ミュンヘン」がいわゆるシリアスな社会派だったので本作もそのようだろうと思い込んでいたが、さにあらず。ハートウオーミングなコメディタッチだった。

東欧圏からニューヨーク国際空港に降り立ったビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)。出国後のクーデター勃発によりパスポートが無効に。米国に入国できず、空港ターミナルで暮らすことになる。何日も何週間も何ヶ月も・・・いつしか非日常が「日常」になった。愉快な珍騒動を引き起こしながら。一種のシチュエーションコメディと言えるのだろう。終盤、恋心を抱いたCAに来ニューヨークの目的を明かし、ラストでその目的を果たす。とっても「気」のいい映画だった。

国際空港(しかもニューヨークの)だけに世界中から人が行き来するのはもちろんだが、そこで働く人種のるつぼ的な人たちに 肌の色で相手を見る人間は一人もいなかった。事なかれ主義ゆえビクターを留め置こうとしたり追い出そうとしたりの入国審査責任者も含めて。
本作が公開された2004年は、憎むべき2001年911テロのあと米国内(に限らず)の「分断」が取りざたされていた頃。その15年ほど前には共産主義体制が次々と崩壊、ユーゴ紛争の90年代も経ていた。
そんな時代背景。移民制限強化など政治の動きはそれとして、人種民族の違いに対するオープンマインドは米国社会に揺るぎなく定着しているはず!とのメッセージを私は本作から感じ取った。この作品だけでもスピルバーグが反トランプなのが頷ける。

ビクターが語った来ニューヨークの目的は、1958年のハンガリーに遡る。すなわち、市民の反乱がソ連に抑え込まれた「ハンガリー動乱」の2年後である。脚本もホントに細かいところまで行き届いていたなあ。

雨宿り?それとも?

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一昨日からずーっとココに。雨がやんだ今朝は、と思いきや

おわします。

 

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きょう終戦の日

一冊の本と一本の映画を改めて紹介します。

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隣国では解放記念日であることにもまた眼を向けたいと思います。去年大ヒットした映画にもそんなシーンが↓ 

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あす終戦の日

4年前の今日、「終戦詔書」原本を国立公文書館で見てきました。
行の脇に字句が書き足されています。
時間的に極めて切迫していたことがここからもよくわかると思います。我々がワープロ普及以前の部長印をもらう書類のことを思い出せば・・・。ましてや72年前の「この」場合、「決裁」を仰ぐのは部長どころではないわけですから。
終戦の意思決定自体が遅かりし、という議論はもちろんです。

国立公文書館サイト「詔書」原本画像(②に書き足しがあります)

http://www.archives.go.jp/exhibition/digital/koubunshonosekai/contents/photo.html?m=9&ps=1&pt=4&pm=3 

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夏は苦手だワン

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ナルシスト系?の亡きムスメはトリマーさんの写真サービス夏の風物詩バージョンにもカメラ目線でしたが
実のところ花火大会の音(ウチは多摩川での音が聞こえる距離)を怖がり、いつも小さく丸まってブルブル震えていました。
そも雷にブルブル震えだったので、花火音を雷鳴と思っていたのかもしれません。
犬種はウェルシュコーギー、、、ウエールズは天候が安定していて DNAが雷を知らないのかもしれません。
年々 雷も花火大会も増えている(よね!?)ので、いいときに旅立ったと言えるかもしれません。

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お父さん!

NHK朝ドラマ「ひよっこ」で主人公(有村架純)の父親沢村一樹)が記憶喪失になり、家族から「お父さん!」と呼びかけられて困惑しましたが

オレはあるお役目のため大学の大教室で親子ほど年の違う学生に交じっています。
一つ前の席の男子がこちらの方に振り向いて「お父さん!」
???少なくとも身に覚えは、ない、、、
一瞬だけ!?!でしたが
どうやら後ろのヒトのあだ名がオトウサンらしい。
まぎらわしいなあ!
まぎらわしいのは「親子ほど年の違う」こちとらか。

悲報⁇?

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4kg以下を確かめたかったのですが

いまどきのヘルスメーターはカラダしか測れないのですね?

あ!そう言えばカラダも靴下履いたままだと反応しないわ ナルホド!!

秋の気配⁇?

チョンマゲの時代いやもっともっと昔から この日になると、、、と思うと なんともロマンティックな気持ちになりませんか。

今年は立秋直前の先週末に聞こえました。

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「お言葉」一年

 

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↑けさ日経。とても貴重な問題提起と思います。井上亮編集委員はこういう方面に専門性が高いジャーナリストのもよう。

井上氏が手掛けた好著↓

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ボルト自伝

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世界陸上がラストラン、ウサイン・ボルトの自伝。2015年発行(原著2013年)。

綴られた等身大の彼は、表紙写真から受ける印象通り・・・
男児! そしてプレッシャーにも苦しんできた。何度も何度も。

 

「広島」「長崎」風化?!

一昨年の世論調査↓。一昨日の「ニュースウオッチ9」でも触れられていました。

www.nhk.or.jp

たとえば↓、もっと読まれてほしい。

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阿久悠が50年間の100曲を

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一世を風靡した作詞家が「心にのこる歌、記憶にのこる歌を、幼時からひっぱり出して来て百編のエッセーを書いた」(著者あとがき)。まさに「五十年間の日本と、五十年間の『私』という人間の年史」(著者あとがき)たりえている一冊。1999年発行。

1940年から1989年までの100曲。その中には1958年生れのワタシにとって懐かしい「帰ってきたヨッパライ」(ザ・フォーク・クルセダーズ)、「恋の季節」(ピンキーとキラーズ)、「ブルーライト・ヨコハマ」(いしだあゆみ)、「学生街の喫茶店」(ガロ)、「神田川」(かぐや姫)、「およげ!たいやきくん」(子門真人)、、、そして沢田研二桜田淳子山口百恵らの曲も。

一曲目は「湖畔の宿」。本書全体の書き出しとして「気に入っている」(著者あとがき)との、その冒頭は「兄は十七歳で志願して海軍に入り、十九歳で戦死した。終戦の一ヶ月前のことである」。

おおぜいの十代が出征し、おおぜいの十代が戦死、、、いろんな本を読んでいつもいつも思い知らされます。
ワタシの父も終戦の年に15歳で予科練に入りました。

アイ・ウェイウェイ氏 出展中!

ヨコハマトリエンナーレ2017」(8月4日〜11月5日)に!

【ヨコハマトリエンナーレ2017】 参加アーティスト アイ・ウェイウェイ ビデオメッセージ /Ai Weiwei's message for Yokohama Triennale 2017 - YouTube

 ヨコハマトリエンナーレ2017とは↓

http://www.yokohamatriennale.jp/2017/

アイ・ウェイウェイ氏とは↓
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映画「チャップリンからの贈り物」

2015年公開作。
とってもステキな映画でした。

チャップリン遺体「誘拐」事件(史実らしい)をめぐるストーリー。
チャップリンが生きていたらそうしたであろう「解決」で「ハッピーエンド」。

邦題は言い得て妙、そして原題「the price of fame」は秀逸と思います。
(邦題に込められた「二つの含意」。ソレが何かを書きたくてしょうがないけどネタバレになっちゃうので^^;)

往年のチャップリン名作のアレコレが全編にわたって散りばめられているもよう。その方面に明るい方にはいっそうオモシロイこと請け合い!