ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

終戦直後期は? 戦中期は?

15年ほど前に ジョン・ダワー著『敗北を抱きしめて』(岩波書店、2001年)を読んで
私が生まれた直前期にもかかわらず昭和20年代の日本社会に関して無知に等しいと痛感して以来
人々が新しい体制をどう「受容」したか(しなかったか)をテーマにした本を時折読んできて
この時期がどんな様子だったか、自分なりに少しずつイメージできるようになってきました。10代だったわが母や義母が受洗したり教会通いをしたり(二人の親=私の両祖父母はクリスチャンに非ず)というのもナルホド、とかね。

たとえば 秋尾沙戸子『ワシントンハイツ GHQが東京に刻んだ戦後』(新潮社、2009年)を読みました。

戦中戦後のあれこれについて多数の一般市民へのインタビューもなされている同書。本筋とは全然関係ありませんが、東京大空襲の炎に包まれた町を目の当たりにして当時21歳の女性は「なんてきれいなんだろう」とまず思った、と。たしか向田邦子のエッセイか小説でも東京近郊の家(疎開中?)の窓から見て「きれい」と言うシーンがありましたね。
「そう思うとはケシカラン」なんてカンタンな話ではなく、一筋縄ではいかない人間というもののフクザツさ、、、

モチロン、空襲警報→防空壕のほとんど連夜(昼ではなく夜、しかも真夜中)の繰り返し。その恐怖感(という言葉では軽すぎるほどの)がどれほどであったかを想像しなければならないのは言うまでもありませぬ。

 

戦中期がどんなだったかを もひとつ↓

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チビ太 🍢

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↑↓2014年1月「赤塚不二夫のココロ」展@表参道スパイラルガーデン

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チビ太がいつも手にしていた、キーワード検索で「odenn」と打つと候補に「🍢」と出てくる、

串刺しのおでん。

昭和30年代生まれのワタシはリアルで見たことはなかったですが

先週ポン友が連れて行ってくれたおでん屋さんで初めて!

1個刺しが主でしたが、チビ太のような3個刺しもありました。見て感激!! 食べて大感激!!! 旨かったあ。

このお店↓、知る人ぞ知る人気店のもよう。

予約は数ヶ月先までいっぱい!超人気店・新宿「西尾さん」 | icotto[イコット]

 

佐川光晴『大きくなる日』

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涙腺を刺激するツボは人それぞれと思いますが
9話中5話で決壊しました。電車の中で^^;

連作短編集。
とっても感じのいい 表紙↑のような4人家族。
男の子の保育園卒園式から 「大きくな」ったとお母さんが実感した中学卒業式までの間、
大事件が起きるわけではない(と言っても退屈感なく 話がテンポよく転がっている) 4人それぞれと周囲の人たちにかかわる 日常の哀歓と心の揺れ。

人は誰でも ちょっとした誤解 ときとして偏見を持っているが、それは誤解(または偏見)に他ならないと人は誰でも薄々気づいていて、日常の出来事に正面から向き合えばソレを解消しうる
というメッセージが込められていると感じました。

朧に覚えている我が子どもの頃、それよりはハッキリ覚えている子育ての頃を 読んでいて「それって あるある!」と何度も思い出しました。それは、普遍性がある とも言えるのでしょう。
以前に私が持っていたのと同じ誤解(偏見)も出て来ました。

ステージに見立てた中央スペースを挟んで両脇、前列に園児 後列に親が座るが、親子が向かい合うように 子の正面後列に自分の親が座る
のが いまどきの保育園卒園式のようですね。
むかしはそないな工夫(または配慮)はなく、ムスコの背後に座りました(と記憶)。

集英社 2016年。

著者の『おれのおばさん』『牛を屠る』も良かった。

火🔥

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一昨年のきょう、近くの河原で どんと焼き

火を見ているとやっぱり非日常的な気持ちになりますね。

タバコをやめて久しく、たまにカレーや生姜焼きを作るときと年2回の墓参りぐらいしか僅かな火すら見るコトもなく。

でも、小学校のストーブが石炭(コークス)だった私たちは 火を「知っている」最後の世代?かも。
最近は「危ないから」アルコールランプも使わないとか。

三田村蕗子『「ポッキー」はなぜフランス人に愛されるのか?』

ねじり鉢巻き読書より箸休め的読書に適した一冊。お菓子をつまみながらホッとひと息のように♬

菓子メーカーの海外展開がたくさん紹介されていますが
拡販戦略の精緻な分析、というわけではありません(副題は「海外で成功するローカライズマーケティングの秘訣」なるも)。

事例はポッキーの他、ポテチ、ハイチュウ、どら焼き、、、
ポッキーはフランスでは「MIKADO」(ミカド)という名で売られて(「愛され」て)いるとのことですが、そのくだりは3ページ弱だけでした^^;

著者は主に経済誌で執筆しているとのこと。
新聞雑誌特有の文体である(と思う)語尾「〜だ」と体言止めはあまりに多すぎると、、、
というぐらい多用されていました。

日本実業出版社、2015年発行。

 

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『あしたのジョー』!

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 小学生の頃おこづかいを『少年マガジン』だけに費やしていた。一冊60〜70円の時代。
 ギャグの二本柱「天才バカボン」と「パットマンX」に毎週大笑いさせてもらったものだが、なんと言っても最大のお目当ては「巨人の星」だった。

 「あしたのジョー」もワクワクしながら読んでいたが、世のオトナたちがやたらと持ち上げるのが何となく気に食わず、力石の死のあと「巨人の星」最終回を見届けたタイミングでマガジンを買うこと自体をスッパリ止めてしまった(その原資で『月刊大相撲』を購読した^^;)。だけど、ちょっぴり気にはなっていた。

 15年ほど前に出た復刻版で最後まで読んだ。力石の死以降のストーリーがたっぷりある(力石の死が壮大な布石でもあり)ことにまず驚いた。
 そして凄かった。ストーリーのうねりもディテール一つ一つも ちばてつやの画力も何もかもが。

 白木葉子の愛を拒絶しながら受け入れた(または受け入れながら拒絶した)シーンは悲しく厳しく美しかった。
 あまりにも有名なラストシーン「真っ白に〜」は中盤過ぎに小さな伏線があった。
 そして、力石はジョーの中に「最後」まで「いた」。

 とりわけ中のとりわけが金竜飛のくだり。金の東洋チャンピオンシップに挑戦したジョーは 朝鮮戦争時の凄絶な飢餓体験「ハングリー精神」を聞かされて気圧されていたが、KO寸前まで打ち込まれながらオノレのパラダイムシフトを獲得する。
 金のハングリー精神は他律的だが、ジョーと戦うための力石の減量苦は自律的だった と。減量のほうが戦時飢餓より「強い」、なぜなら「自分で選びとったから」と。猛反撃に転じ、金は自らの戦時体験「ゆえに」敗れ去った。

 往年のフォークソング戦争を知らない子どもたち」は親世代の戦争体験を真摯に受け止めながらもその「オールマイティ」的なところへの些かの反発を(も)歌ったが、戦争体験を「超える」体験として何かを描いた例は他にあんまり無いのではないか。

 モチロン戦争が人々にもたらす惨禍はまさに他律的だからでもあり、戦争が絶対に許されないのはだからこそでもあり(金のKO負けという「二次被害」をもたらすほどに戦争は罪深い)、他ならぬちばてつやも代表作の一つ『紫電改のタカ』ラストでそれを訴えている。

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「巨人の星」ネタ

去年の1月2日、元阪急ブレーブスの強打者スペンサー選手が死去。

個人的に 野球を見るようになって初めての「外国人選手」です。

 

死去を伝える記事に

星飛雄馬投手(巨人)の大リーグボール1号を打ち崩すため花形満一塁手阪神)が編み出したトレーニング法で特訓したことでも知られる、、、

とは書いてありませんでした^^;

 

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やっぱりソックリ!?

 ①「自衛隊の存在が憲法違憲か合憲かについて議論が存するということ自体がいかんと思う。」「当然 一点の憲法上の疑義のないような憲法を持たなければ嘘だと思う。」

②「多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊違憲とする議論が今なお存在しています。」「自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、『自衛隊違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます。」

①は、改憲論者として知られた岸信介元首相の発言。晩年、国際政治学者 原彬久氏のインタビューに答えたテープからの書き起こし。12/21放送NHKETV特集 砂川事件 60年後の問いかけ」の中で紹介された。

②は、祖父の岸氏を尊敬してやまないと伝えられる安倍首相の言。今年の憲法記念日に行われたフォーラムに寄せられたビデオメッセージ。毎日新聞サイトの全文掲載より。フェアーを期すために前後の文を併せてコピペ↓

「例えば憲法9条です。今日、災害救助を含め命懸けで、24時間365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く、その任務を果たしている自衛隊の姿に対して、国民の信頼は9割を超えています。しかし、多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊違憲とする議論が今なお存在しています。「自衛隊は、違憲かもしれないけれども、何かあれば、命を張って守ってくれ」というのは、あまりにも無責任です。
 私は、少なくとも私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、「自衛隊違憲かもしれない」などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考えます。」

漢字はムズカシイ

手書きで字を書く機会が大幅に減ったために(であろう)、ありふれた漢字が
読めるけど書けない にドンドンなっちゃってる。

漢字のアレコレと言えば、10代のとき小説がらみで・・・
①国語のテストで『蜘蛛の糸』の作者は?との問いに「茶川龍之介」と。「芥」が書けず「茶」でないことは分かっていたが、あわよくば先生の見間違えを期待して(セコい中坊^^;)。もちろんシッカリXが付いて返ってきた。
②先生に指されて志賀直哉の小説タイトルを黒板に書くことになり、「小憎の神様」。こりはガチで「僧」と「憎」がおんなじ字だと思ってた。(同じ理由で別のときに「絵を猫く」と書いたコトもある。)
庄司薫の大ベストセラーを・・・↓

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「書けるけど読めない」も↓

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