ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

「祈り・藤原新也」展

 世田谷美術館で開催中の「祈り・藤原新也」展を観ました。
 言わずと知れた、写真家にして文筆家の藤原新也氏。今まで50年間の表現活動の中から、氏自身が写真・短い文章・書・絵画を選んだ企画展です。(ごく一部以外は撮影可でした。)

 1980年代初め、「ニンゲンは犬に〜自由だ」と題されたインドでの衝撃的な写真が物議を醸しました。(その写真も展示されていて撮影可でしたが)。

若いとき「放浪」したインドで

 氏は一貫して「自由」にこだわっています。氏が追求する、人間の「自由」とは・・・私なりに言うなれば、憲法の人権条項を一つ一つめくっていって最後にこれ以上もうめくれない芯のようなもの。法学で言う自然権ともニュアンスが違う、根源的という言葉を上回る言葉があるとしたら それといったものだと思います。氏の作品群を観ながら、そう感じました。

 インドに近年再訪時、いきなり路上で書を。
 氏がとても印象深かったのは「人々が誰もスマホで撮りはしなかった(すなわち肉体そのものの目で見ていた)こと、てっきり私を制止しに来たと思った警官が書き終わるまで交通整理をしてくれたこと」旨の文章が添えられていました。

 インド以外にもイスタンブール、台湾、朝鮮半島、香港、米国等での写真が多数展示されていましたが、ここでは初訪時インドの写真をもう三点載せておきます。

 「メメント・モリ」(死を想え)は氏の代名詞とも言えますが、「メメントヴィータ」(生を想え)をテーマにしたコーナーもありました。「インド路上での書」はその一点です。

 

日本のいま に迫った作品も