ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

1969年 日比谷野音、ジョン&ヨーコ

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横尾忠則HANGA JANGLE展」で展示されていました。町田市立国際版画美術館。撮影OKでした。

1969年12月24日、日比谷野音で開かれた「ジョン+ヨーコ・ジョンのよびかける愛と平和のクリスマス・パーティ」。
そのポスターを氏が手がけていたのもさることながら
このイベントのインパクトは最大級だったのだろうと想像します。ビートルズ解散前夜のこの時期、やっぱりジョンはこういう「単独行動」をしていたんだなあ。当時こどもで しかも何かとオクテだった私がビートルズを知ったのは解散後ですけど。

ポスターの両端に並ぶ名前。小田実開高健唐十郎コシノジュンコ小中陽太郎筒井康隆鶴見俊輔寺山修司、なだいなだ、野坂昭如、羽仁進、、、時代を彷彿とさせる錚々たる顔ぶれ(いろんな意味で)。

 

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横尾忠則 あしたのジョー 巨人の星

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 横尾忠則が『週刊少年マガジン』の表紙を描いていました。1970年の5月24日号(左)と5月31日号(右)。
 小学生だった当時、マガジンは毎週読んでいました。どちらの絵もうっすら覚えがあります。
 町田市立国際版画美術館で開催中の「横尾忠則HANGA JUNGLE展」です(撮影OKでした)。
 1960年代から(新作も!)の版画とポスター計250点が展示されています。

 

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眞並恭介『すべての猫はセラピスト』

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病人や障害者や認知症者へのセラピー動物に 「忠実」を特性とする犬が適しているのは不変だが
「気まぐれ」な特性を生かした猫も活躍中
と。

今年2月刊行。
表紙はセラピーキャットのヒメ。 

 

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真並恭介『セラピードッグの子守歌 認知症患者と犬たちの3500日』

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(ワタシ同様に)身内の介護に直面していてかつワンコ党 なら超特オススメ。そのどちらかなら特オススメ。モチロンどちらでもなくてもオススメ。2011年刊のノンフィクションです。表紙はセラピードッグの一員「メロン」。

ドッグセラピーを利用できる環境はまだまだ限られていましょうが
詳述されている、成功例のドッグセラピーが効果的である理由は
私たち自身が認知症者に対する上での大きなヒントにもなり得ます。
そして、人と犬とのパートナーシップの素晴らしさが余すところなく書き込まれています。

著者は、動物をめぐる作をものしているライター。動物の振る舞いの描写がとっても素敵です。「愛玩」調ではなく、生き物と「分かり合え」ているような。

 

松沢哲郎『想像するちから チンパンジーが教えてくれた人間の心』

おもしろすぎてワクワクしながら200ページ一気に読み切った。しかつめらしい四字熟語を使うなら、知的興奮、を覚えまくった。岩波書店、2011年発行。
著者は、チンパンジーのアイとアユムの研究で知られる。

全遺伝情報の98・8%が人間と一致するヒト科チンパンジー属(動物分類学上のチンパンジー。人間はヒト科ヒト属)の
西アフリカのフィールドと京大霊長類研究所(アイとアユム)での長年の研究・観察に基づいて
チンパンジーと人間の異同を「社会性」「親子関係」「ことば」等々多面的多角的に考察。
その目的は、人間とは何か、を知ることである。

まず
チンパンジーの「能力」を示すたくさんの事例がとても興味深い。
一つだけ紹介すると
緑インクで書かれた「赤」という漢字、赤インクの漢字「黄」、黄インクの漢字「青」・・・その漢字が何色のインクで書かれているかを
次々と答えるのは我々にとって意外と難しいが、「ことばを覚えた」アイにとっても難しかった、、、

そして
人間とは何か、のいくつかの仮説はエキサイティングでもあり所々?でもあったが
人間と他の動物を比較して~の比較認知科学としての説であり
そこはそれ
人間とは~を探究することは
哲学(「考える葦である」とかね)ばかりでなくあらゆる学問(芸術も宗教も、あるイミ仕事だって)の究極の目的(の一つ)であろうので。

文章はきわめて平易。それでいて研究・観察の手法をきちんと示し、ロジカルに論述している。

「茂みから一人、先頭のチンパンジー男性が姿を現した」(本書73ページ)
著者が一人二人と数え、男性女性と書くのは
メルヘン調ものがたりの擬人化とは、似て非なるモノ。

いつも口全開のワケ

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「赤い舌をミミズのように動かし、エサとまちがえて近づいてきた魚を食べる」ため(中田兼介『動物まるごと大図鑑 3動物のふしぎな行動』ミネルヴァ書房、2016年)。水族館では真横からなので舌は見えなかった。

 

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憲法15条

第十五条  公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
○2  すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。
○3  公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
○4  すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

 

都議選が近い ということで、対象者たる身内に郵送されました。

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新宿中村屋つながり

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 『日本最初の盲導犬』↓と ノンフィクションの大秀作『中村屋のボース』(中島岳志白水社 2005年発行)とに「つながり」が!
 『中村屋の〜』は20世紀前半インド独立運動の主導者R・B・ボース)表紙写真)の評伝ですが、彼を日本で匿ったのが 新宿中村屋の初代社長相馬愛蔵・黒光夫妻。そして、その息子相馬安雄は二代目社長で 「日本最初の盲導犬」の育成に尽力。熱いハートを持つ親子だったと言えましょう。


 イキナリ「新宿中村屋」と書きましたが、この新宿東口にある レストランにしてベーカリーが一般にどの程度知名度があるのかはワカリマセン。私は、十代の頃から「遊びに行く」と言えば新宿だったので馴染みがあります(実際に入ったことは今までに数回しかありませんけど)。こんど両作を思い浮かべながら看板メニュー 、ボーズ直伝の「インドカリー」を食べてみようかな。

 そう言えば、その近くの 今は無き大喫茶「白十字」で2ヶ月間ほどバイトもしたなあ。

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日本初の盲導犬

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1939年。日本最初の盲導犬は 失明した傷痍軍人に仕えた。と言うより、その時代は傷痍軍人用だけだった。

葉上太郎『日本最初の盲導犬』(文藝春秋、2009年)は、戦中戦後10年ほどの間の盲導犬たちをめぐるノンフィクション。その名は、ボド(表紙写真)、リタ、アスター、ルティ、千歳、長門、利根、フロード、セドー、シン。
今の盲導犬クイール(秋元良平『盲導犬になったクイールあすなろ書房、1993年)のようにレトリバーが主流だが、当時はシェパードの独擅場だった。

一人一人の心身を深く傷つける戦争に対する怒りが全体にわたってベースとなっています。
ワンコ党にとっては、犬の素晴らしさ、犬と暮らす素晴らしさにも改めて心打たれます。

 

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