ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

ボルト自伝

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世界陸上がラストラン、ウサイン・ボルトの自伝。2015年発行(原著2013年)。

綴られた等身大の彼は、表紙写真から受ける印象通り・・・
男児! そしてプレッシャーにも苦しんできた。何度も何度も。

 

「広島」「長崎」風化?!

一昨年の世論調査↓。一昨日の「ニュースウオッチ9」でも触れられていました。

www.nhk.or.jp

たとえば↓、もっと読まれてほしい。

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阿久悠が50年間の100曲を

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一世を風靡した作詞家が「心にのこる歌、記憶にのこる歌を、幼時からひっぱり出して来て百編のエッセーを書いた」(著者あとがき)。まさに「五十年間の日本と、五十年間の『私』という人間の年史」(著者あとがき)たりえている一冊。1999年発行。

1940年から1989年までの100曲。その中には1958年生れのワタシにとって懐かしい「帰ってきたヨッパライ」(ザ・フォーク・クルセダーズ)、「恋の季節」(ピンキーとキラーズ)、「ブルーライト・ヨコハマ」(いしだあゆみ)、「学生街の喫茶店」(ガロ)、「神田川」(かぐや姫)、「およげ!たいやきくん」(子門真人)、、、そして沢田研二桜田淳子山口百恵らの曲も。

一曲目は「湖畔の宿」。本書全体の書き出しとして「気に入っている」(著者あとがき)との、その冒頭は「兄は十七歳で志願して海軍に入り、十九歳で戦死した。終戦の一ヶ月前のことである」。

おおぜいの十代が出征し、おおぜいの十代が戦死、、、いろんな本を読んでいつもいつも思い知らされます。
ワタシの父も終戦の年に15歳で海軍に入りました。

アイ・ウェイウェイ氏 出展中!

ヨコハマトリエンナーレ2017」(8月4日〜11月5日)に!

【ヨコハマトリエンナーレ2017】 参加アーティスト アイ・ウェイウェイ ビデオメッセージ /Ai Weiwei's message for Yokohama Triennale 2017 - YouTube

 ヨコハマトリエンナーレ2017とは↓

http://www.yokohamatriennale.jp/2017/

アイ・ウェイウェイ氏とは↓
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映画「チャップリンからの贈り物」

2015年公開作。
とってもステキな映画でした。

チャップリン遺体「誘拐」事件(史実らしい)をめぐるストーリー。
チャップリンが生きていたらそうしたであろう「解決」で「ハッピーエンド」。

邦題は言い得て妙、そして原題「the price of fame」は秀逸と思います。
(邦題に込められた「二つの含意」。ソレが何かを書きたくてしょうがないけどネタバレになっちゃうので^^;)

往年のチャップリン名作のアレコレが全編にわたって散りばめられているもよう。その方面に明るい方にはいっそうオモシロイこと請け合い!

「失敗国家」のありのまま

高野秀行『謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家ブントランドと戦国南部ソマリア本の雑誌社、2013年発行。2013年講談社ノンフィクション賞

無政府状態と言われているアフリカ東部の「ソマリア」。

混乱の極みで政府が機能しないという意味での「無政府」状態ではなく

文字通り政府が存在しない、無政府状態。

それがどんな「状態」なのか

「国」内の要所要所に深ーく入り込み

手際よく読みやすい文章で報告した一冊です。

というわけでまさにオススメなのですが

「ジャーナリストによるルポ」と思って読むとしたら少々テイストが異なりますのでいちおう申し添えます。

著者が「ソマリ人の仲間」と認められてある「しるし」を渡されるラストにはいきなりジーンときた。そういう種類の本ではないので「サプライズ感動」でした。

 

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障害者施設「津久井やまゆり園」殺傷事件一年

いま障害を持たなくても誰でも年をとれば小さからぬ確率で体(知的、精神を含む)が不自由な要介護になります。被告人の考えに共感する向きがネット上にある由ですが、そないなヒトたちは、少なくとも身内の要介護に直面したことはないんだろうなあ。要介護の4や5がどんな状態か誰かに聞いてみたら?と思います。

「税金の無駄遣い」的なモノ言いも見かけます。私とて財政危機の問題を軽くは考えませんが、それこそ税金の使い道として一丁目一番地と思います。日本国憲法↓の「すべて国民」は、「XXを除く すべて国民」(XXにはたとえば「障害者」、「要介護者」、「こんな人たち」、、、)ではありえません。そして、我らが憲法の人権保障は世界基準でありましょう。


十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
第二十五条  すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2  国は、すべての生活部面について、社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

『劇場』<『火花』

又吉直樹の第二作『劇場』を読みましたが
私は断然、第一作『火花』のほうがよかった。

同じロクデナシでも『劇場』の「永田」より『火花』の「神谷」に多少なりとも共感でき、
恋愛も「永田」と「沙希」のそれより「神谷」と「真樹」のそれが素敵に思えました。
(「永田」は主役で「神谷」は脇役だけどね。)

『火花』の登場人物たちが語るお笑い論はストンと腑に落ちまくりましたが 『劇場』における演劇論はあんまり、、、だったのは私が「大正テレビ寄席」や「コント55号の世界は笑う!」以来ン十年来のお笑い好きなるも演劇には馴染みが薄いせいでしょうけど^^;

両作に共通する「世間に認められ得ぬオノレ」は目新しい題材とは言えないでしょうが、『火花』からは著者独自の目線がビンビン伝わりました。

というわけで結局 あらためての『火花』、になっちゃいました。

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村上春樹『騎士団長殺し』読み終えました

 読み終えました。ストーリーがどう展開するか?→こう展開するか! の連続。
これまでのハルキ作と少しずつ似ているような 全く異なるような、、、これまでを「昇華」した物語と言うべきか、、、「集大成」では決してないと思う。読み終えて 次作以降がますます楽しみに。

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村上春樹『騎士団長殺し』読み進み中

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村上春樹!新作!!だけにメディアでさまざま内容紹介されていますが
ゼヒ予備知識なしで読んでほしい(ほどの読み応え!!!)と思います。

なので、前後関係はモチロン伏せて 短い文章だけ引用→「彼は穏やかな声で言った。まるで頭の良い大型犬に簡単な動詞の活用を教えるみたいに。」(第1部418ページ)

まさにハルキならでは 「まるで〜」の比喩。大型犬(は頭が良い と相場が決まっている)でなければならず、簡単でなければ 動詞でなければ 活用でなければならない。ナルホド♪の「的確」な比喩でした。
谷崎川端三島のような美しい文章 とは言えないでしょうが、まさにハルキが余人をもって代えがたい所以と思います。好き嫌いが大きく分かれる所以だろうとも思います。

私はハルキストでも村上主義者でも何でもありませんが、本作を読み終えれば彼の長編をぜんぶ読んだことになります。

 

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