ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

三木義一『税のタブー』

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複雑にして不公平という、日本の「税のタブー」に切り込んだ書である。2019年8月集英社発行。著者は税制の専門家である青山学院大学学長。
パナマ文書」になぜ日本の政治家の名が出てこないのか→政治家にとって日本が遥かに安全で確実な租税回避地だから
を論証したくだりを初めとして、目からウロコ満載だった。
著者の主張が依って立つ大黒柱は近代民主国家の大原則の一つである租税法律主義、と私は捉えた。日本国憲法84条で「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」と定められている。もちろん、その法律もまた憲法の各条項に適合していなければならない。
文章は平易。分かりやすくて内容濃いという、これぞ新書!でもあった。

 

ラグビー🏉ワールドカップ日本大会 番外17うつくしい涙

www.nikkansports.com

ラグビーの世界で弱小国扱いされ日本の人々からも期待されていなかった時代から頑張ってきた田中の涙は、、、

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1993年5月15日⚽️Jリーグ発足初戦で国立競技場超満員の試合前、観客まばらの日本リーグで長らくプレーしてきたマリノス水沼が日本代表の同僚ヴェルディ加藤久と握手しながら流したそれと同じ種類に違いない。

だけど半券なんでモギられてないのかなあ⁇

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きょう 太平洋戦争開戦の日

猪瀬直樹著『昭和16年夏の敗戦』(1983年発行)

1941年4月 官制の「総力戦研究所」が発足。各省庁等(含陸海軍)から30余人の30代俊英が出向して行われた対米戦のシュミレーションを 開戦に至る現実政治の意思決定とパラレルに描いたノンフィクションです。

彼らの結論は「必敗」。(「研究」を現実の政策に反映させる位置づけではなかったが、)各分野第一線の人材たちが国力比較の客観的データに基づいてそう結論付けたようなことを

ナゼ始めてしまったのか との思いがあらためて深まりました。

↓どうやって勝つつもりだったのか?

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箱みかんが

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箱みかんがウチに在るのは何十年ぶりだろうか。少なくとも昭和の時以来である。

愛知県蒲郡のみかん、、、首都圏育ちの私が蒲郡という地名を初めて聞き知ったのも昭和の時。白黒テレビの大相撲中継で流れていた場内放送「西方 大関 玉乃島 愛知県蒲郡市出身 片男波部屋」を耳にした昭和40年代初めだった。

昭和45年、26歳で横綱に昇進して玉の海と改名。ところが翌年、取組内容の充実ぶりから大横綱中の大横綱への道を歩み始めたと思われていた矢先に、急逝した。

sumodb.sumogames.de

状況は全く異なりますが、昭和40年代後半トップを張っていた現役中の急逝という共通点から玉の海死去の1年数か月後のボクシング世界チャンピオン大場政夫の死去も思い出されますね。玉は享年27歳、大場は享年23歳。

『服従』

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   ミシェル・ウエルベックの小説『服従河出文庫2017年刊(原著は2015年)

   自由が封じられた社会、そのラストで主人公は・・・。オーウェル1984年』では「服従」し、村上春樹1Q84』では「服従」しなかった。202X年の本作で一人称の主人公である40代男性教授は・・・

   (村上春樹の名が出たので・・・村上春樹の性描写そのものに嫌悪感を覚えている方にはお薦めしません、と言うべき箇所が本作には随所にあります。)

   2022年のフランス大統領選挙。第一回投票で既成政党を尻目に極右政党・国民戦線党首ルペンとイスラム政党党首が一位二位を占め、決選投票へ。勝ったのはどちらか? 新政権発足後、まず町なかで表れた変化は女性の見た目だった。

   本作が近未来を「予言」した設定の背景にはもちろん、現実のアフリカや中東からの移民増とそれへのカウンターたる排外主義の台頭がある。
   ルペンのほか前大統領オランドら現実の政治家や言論人・文化人たちが実名で登場。

   と言っても、政治記者が書く予測記事のような内容ではない。政治を題材として、人間にとって宗教とは? (↑冒頭で「自由が〜」と記したが)西欧型自由が唯一絶対なのか? 国家と個人、西欧と非西欧、といったことを読者は問いかけられる。

   (極めて個人的な難点が。装丁のようなボツボツが苦手でして。イヤーな感じでムズムズしちゃう。)

   民主主義の根幹たる選挙の「盲点」として相通じる?4割の固い支持があれば↓

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機関車トーマス

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鉄さんたちが車両の正面を「顔」と表現するのは、もともとは『機関車トーマス』の影響かしら?

ちなみに、鉄ちゃんの子守りはラク。電車に乗せとけばOKのわけで(乗り鉄 って言うの?)。
山手線一周もしました。途中から、太陽が反対側から差し込んできて
「な! 線路が回っているのがワカルだろ」としたり顔で講釈したり。

(画像はAmazonから拝借)

きのうJR埼京線相鉄線海老名までの直通運転開始↓

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ラグビー🏉ワールドカップ日本大会 番外16 限定リーフパイ

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ラグビーボール🏉のデザインで、老舗「銀座ウエスト」の定番お菓子「リーフパイ」期間限定販売された。包装紙にも🏉がプリントされていて。

普段のリーフパイ↓(公式サイトからコピペしました)

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江戸時代のキリシタン

ローマ法王は今回の訪日でまず長崎に赴きましたが、

長崎と言えば禁教時代のキリシタン

去年の秋、私はあれこれ考えました↓↓↓

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ローマ法王 ふたつの・・・

訪日4日間を報道でフォローしていただけですが、政治に踏み込んだ発言と人々に寄り添う姿勢がやはり特徴的だったと思います。その二つがまさに現法王の現法王たるゆえんであることが、本作↓で描き込まれていました(二つは「失敗」と背中合わせであることも)。描かれたエピソードのそれぞれがノンフィクションかフィクションかは分かりませんが、機会があればぜひ観てください。

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ナゼ外国人観光客

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東京都世田谷区の豪徳寺。けっこうな数の外国人(中国系と西洋人)を見かけました。この時期はたしかに紅葉が美しいのですが、もっと紅葉のメッカと言える所は都内にいくつもあります。実際、5年ほど前の同時期に来たときは外国人の姿は見えませんでした。幕末期の桜田門外の変で知られる井伊直弼の墓がありますが、それを目当てでというのは日本人の歴史ファンあたりに限られるでしょう。

どうやら境内の数多の招き猫が海外からも人気上昇中のようです。

というわけで、最寄駅に止まる世田谷線の車両も↓

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吉田裕『日本軍兵士ーアジア・太平洋戦争の現実』

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 2017年12月発行。先の大戦で日本の軍人・軍属の戦没者230万人の過半は戦闘による以外、戦病死・餓死・自殺等であった。それでどうやって勝つつもりだったのか?という、実証による問題提起の書。もちろん、その問題意識は勝ち負けの戦術論戦略論ではない。