ミヤシンの映画と読書とスポーツ+馬鹿話

子供の時からミヤシンと呼ばれている男です。本や映画やスポーツやニュース等の感想を短く書きます。2016年1月に始めました(2020年4月にブログタイトルを変更しました)。

『宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧』

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    アップルの創業者ジョブズ(1955-2011)が時に哲学的な発言をしたことは知られています。それは彼が師事した禅僧及川弘文(1938-2002)の影響が大である、と本書は伝えます。ただ、著者は31人にインタビューしていますが、ジョブズと弘文の関わりについて証言しているのは10人ほどです。

    あくまでも、主タイトルと副タイトルの位置付け通り、毀誉褒貶あった及川弘文の評伝です。興味深い人物像が多角的に掘り下げられています。仏の道を極めた生き様か、俗に惑った生活破綻者か。7年超に及ぶ取材の末に著者が辿り着いた結論は?
 柳田由紀子著、集英社インターナショナル2020年発行。 

何ごとも分かりやすかった時代!?

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 名捕手にして名監督、亡き野村克也氏の野球本。どれを読んでも面白いですが、私がイチバン印象に残っている一節は↓

 往年の、宿舎の大広間でのミーティング。ポジションごとの性格がハッキリ分かる。
 最初に来るのが外野手でスリッパを脇の方に揃えて脱ぐ。
 次に来た内野手が脱ぎ散らしたスリッパを 捕手が揃え終えた
 投手がドタドタ入って来る。
 捕手が揃えたスリッパの上に投手が脱いだスリッパが点々と、、、

 この話↑自体の真偽はともかく(たいてい捕手をいい人ふうに書くのもともかく)、野球に限らずいろんなことが分かりやすかった時代のハナシ。

 

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船橋洋一『フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」』

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 2011年3月の福島第一原発事故をめぐるドキュメント。2012年に著されて大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『カウントダウン・メルトダウン』にその後の取材を加えて今年2月に文藝春秋社から発行されました。
 新たに付けられた序章の見出しは「フクシマはなお、終わっていない」。まさに、今月になってからも処理水の件がクローズアップされました。
 著者は元朝日新聞記者。私が他に読んだ単行本は北京特派員時代の経験から独裁体制における社会の実像に迫った『内部』だけですが、朝日を購読していた時には署名記事をしばしば読みました。
 20年ほど前には氏の講演で「学があると教養があるは違う」と聞いて「私がふだん何となく思っていることが言語化された」と感じ入ったものです。
 そんなこんなで、世評の通り当代最高級のジャーナリストと私も思っています。

星出さん野口さんが一緒に見る⁉︎「地球は青かった」

www.jiji.com

国際宇宙ステーション長期滞在要員としての日本人二人同時は初めてとのこと(同時滞在としては2010年の野口さんと山崎直子さん以来二度目)。

  1961年に人類で初めて宇宙飛行をしたガガーリンの言葉「地球は青かった」。 60年代以降に物心ついた私たちには青たることが自明なので、「(青いことは分かっていたが)思った以上に鮮やかな青だった」というニュアンスについ受け取りがちですよね。

  言わずもがなながら、色が青いことそのものが驚きだったのです。何かで読んだことがありますが、それまでは茶色説も有力だったとのこと。なにせ見た人はいなかったわけですから。

  何年か前にテレビ「トリビアの泉」で見た、「図鑑等の恐竜の色は想像色」というのと似ていると言えるかもしれません。やはり見た人はいるはずもないので。爬虫類の色から類推しているそうです。

 

  星出さん野口さん山崎さんを含む日本人宇宙飛行士たちへのインタビュー集のデザイン↓は彼ら彼女らもその目で見た「青い」地球をイメージ宇宙飛行士たち、地球の美しさに圧倒された人もいれば 感激はしたが画像等から想定していた範囲を超えるものではなかったという人もいました。

 

  これまた 60年代以降に物心の私たちは月に行ったアポロ計画の印象が強烈すぎて「宇宙飛行」と言えばどこかの目的地に行くイメージを持ちがちかもしれません。

  しかし日本人宇宙飛行士は全員が宇宙ステーションで地球を周回するミッションでした(日本人に限らず1990年代以降は)。

  アポロのクルーとの認識や心情の違いについて本書で何人かが言及しています↓。

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これをもってアジア人差別がどうこうとは言わないけど

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福井新聞』の画像

 日本時間昨日の日米共同記者会見で首相のほうには台がありました。うーん、それってどうなのかなあ。相対的に背が低い国の人の場合には今までもいつもそうだったのかしらん。

 いやいや戦後80年常に米国の「台」に乗ってきたのだから、って右も左も言いそうかね??

 逆の意味で背の高さと言えば↓

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葉山の地ビール

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 行く先々に地ビールがあります。

 ↑は一色海岸沿いにある神奈川県立近代美術館葉山館併設レストランの「葉山ビール」です。

 窓から見える黒い物体は作品です。向こう側には海が見えます。

 ↓他にも屋外にいろいろな作品がありました。後ろの白い建物が美術館です。

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 開催中の企画展はフランシス・ベーコンでした。20世紀の英国人画家。人物画です。

 8年前にも国立近代美術館でベーコン展を観ました。その時もでしたが、今回も「人間をこう見るのか!」を突きつけられる絵の数々。観た後のレストランで「ベーコンを観たからベーコンを食べようか。ワッハッハ」というベタなダジャレが耳に入ってココロのバランスをなんとか取り戻しました。

 ↓去年飲んだ「鎌倉ビール」。地ビールは総じて濃厚な味わいですね。

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横綱の「重さ」

 歴代横綱21人にインタビューした2013年発行『横綱』↓が2017年に文庫化され、22人目として、この三月場所で引退した71代横綱鶴竜が加わっていました。歴代横綱たち↓同様、昇進したとき鶴竜も「成績を残せなければ、相撲をやめなければならない」と覚悟したと語っています。 

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 ↑にはナゼか若貴兄弟が入っていませんが、兄の66代横綱三代目若乃花は『朝日新聞』インタビュー↓で「先輩横綱の名を汚したくない一心でやってきました」「重圧で眠れず、睡眠薬を手放せませんでした」と語っています。

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朝日新聞』2021年1月21日付朝刊

  「横綱とは宿命」↓

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隣レーンの長谷川涼香選手

www3.nhk.or.jp

 ニュース映像↑で見ました。ゴール直後、二位になった長谷川選手は自分のことのように喜んで池江選手を祝福。その顔はとても美しく見えました(「美人」とか何とかそんな尺度から言っているのではありません)。

 長谷川選手は淑徳巣鴨高と日大で池江選手の一年先輩とのこと。


    ↓この著者も美しく見えました。

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